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札幌グランドホテルで行われた、反貧困ネットワーク事務局長、NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長の湯浅 誠さんの講演会に参加しました。


今回参加させていただいて、再認識したことが「いかに自分の周りに『溜め』を作るのが大切か」ということです。

この「溜め」というのは、溜池の「溜め」です。

「溜め」の種類には、金銭や自分の才能があげられるますが、今回は人間関係の「溜め」に注目します。


人間関係での「溜め」は、家族や友人による気遣いです。例えば、相手が体調が悪そうに見えたとき、「大丈夫かい?」と相手に声をかけることは相手の「溜め」を広げることにつながります。

もしこの「溜め」がなくなってしまうと、完全に孤独になり、誰も頼ることができず、生きるため日々プレッシャーを受けてしまう。

そして、最悪の場合、このプレッシャーに打ち勝つことができず、「自殺」という選択肢を取ることも考えられる。


こうなれば、その人は「何のために、この世に生まれてきた」のだろうか。全日本人の不幸を代表し、いけにえとなるためにこの世に生まれたのだろうか?


実際、日本の自殺者数は、「平成9年度までは2万5 千人前後で推移していたが、平成10 年3 月に3 万人を超え、以降その水準で推移している。」とある。


現在の日本を形成したのは、「今までの」大人である。せっかく、今の日本に問題があることを認識したのだから、ここで、我々「これからの」大人は、その問題を解決するために全力を尽くすべきではないだろうか。


今の日本が問題を含んでいると「認識」さえすれば、あとはそれをほかの人に「伝える」だけでいいのです。これは、札幌JOCの方の受けうりですが、一個人が簡単にできて最大の効果を生み出しうる方法だと思います。



参考文献
湯浅誠『反貧困-「すべり台社会」からの脱出』岩波新書、2009年4月
厚生労働省「生活保護受給者の自殺者数について」、平成22年4月9日
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